八角形、二段重ねの食籠。深い蓋を付す。総体黒漆塗り。蓋と身の側面を三段に区切り、各面に猪目形の窓枠を設け、螺鈿で二十四孝の図を表す。貝には毛彫りや点彫りを施し細密な文様とする。窓枠外を沈金の鉄線唐草文様で埋め尽くす。深い蓋造りの食籠は、琉球の御供飯(ウクファン)や食籠によく見られる形態である。